テレワーク

テレワークで暴かれる「管理職」に必要な本当の能力

マネージャー育成コンサルタントの江田泰高です。

新型コロナウイルスの流行という緊急事態に、テレワークを導入する企業も増えています。

「慣れない在宅勤務でどうやって成果を出せばいいのか」と悩むことに加え、管理職の方は真のマネージャーとしての能力が試されていると、私は考えています。

テレワークで求められる「管理職としての能力」

通常業務は、管理職がいなくても回ることがベストです。

ですが、今のような非常事態は、誰も経験したことのないため、通常業務とは異なるマネジメント力を求められています。

これまでの管理職経験で培ってきたであろう緊急事態に対応できる、真の管理職としての能力が試されているのです。

1:テレワークで管理職に求められる「状況分析能力」

前例のないものへの対応には「今までと同じように仕事をしておいて」は通用しません。

これまでなんとなく管理職をしてきた方、過去の管理職を真似している方は右往左往するでしょう。

まずは周りに流されず、冷静に状況を分析することが大切です。

2:テレワークで求められる「リーダーシップ」

状況分析だけでは足りません。

意思決定をし、部下にしっかりと方向性を示す必要があります。

テレワークでは、通常業務のように常時、部下を見ておくことはできません。

だからこそ、どういった方向性を示せばいいのか。どう指示を出せばいいのか。

今までとは違ったリーダーシップ力が求められているのです。

テレワークでは「普段どれだけ部下を見ているか」も重要に!

先ほども書いたように、毎日の業務を会社にいる時と同じようにするのは難しいのが現状です。

目の前にいる時と同じように、進捗確認はできません。

だからこそ、管理職はコミュニケーションの仕方を見直す必要があります。

テレワークで変わる「コミュニケーションの仕方」

  • 必要なミーティングはどれで、不必要なミーティングはどれか?
  • 何を管理して、何を管理しないのか?
  • 遠隔で働くメンバーのモチベーションをどの様に維持するか?
  • 関与しすぎも放置しすぎもよくないが、適度な連絡頻度は?

ここで挙げたのは一例です。

こういったことを、普段の人間関係や仕事のやり方、スキル、能力から判断していく必要があります。

つまり、管理職として、普段からどれだけ部下を見ているかが大事になってくるのです。

テレワークだからこその配慮も必要に

テレワークでは、相手が見えません。

だからこそ、挨拶など普段よりも相手とのコミュニケーションで配慮が必要になってきます。

また、在宅勤務だからこそ「ちょっと良いですか?」「これで合っていますか?」などといった声かけをする際「本当にこれは必要なのか?」を考えなければなりません。普段となりにいると状況をみて相手に声を掛けます。しかし、テレワークだと相手の状況を的確に理解することが困難です。

テレワークだからこそ、貴重な時間を相手から奪うことにならないかを考える必要があります。

これらの考えをしっかりと部下に浸透させましょう。

テレワークは、管理職の「日頃のマネジメント成果」が試される局面

テレワークは、自分で考えて動く必要があります。

加えて、変化する事態に合わせてより臨機応変の対応が求められます。

なんとなく働いていた社員・なんちゃって管理職の方は慌てているでしょう。

それだけテレワークでは、管理職の「日頃のマネジメント成果」が試されているのです。

部下が常に自発的に動けるように教育してきたのか。

遠回りではありますが、長期的目線を持ってチームメンバーを育成してきたのか。

自分で考えて動く「自立行動」が多い=戦闘力、臨機応変力が高く、緊急事態にも対応できるということです。

このテレワークを、管理職としてのスキルを伸ばすチャンスと考えて、向き合ってみてください。

ABOUT ME
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Yasutaka Eda
『正しく評価してくれないこの会社に限界を感じたとき読む本』の著者、アトワジャパン株式会社 取締役。元戦略コンサルタント、外資系メーカーでの部長職を歴任。人材育成のプロフェッショナル。