マネージャー育成コンサルタントの江田泰高です。
新型コロナウイルスの流行により、緊急事態宣言が発令。
市場自体が鈍っており、転職マーケット全体もスローダウンしています。
この時期でも転職を目指して動くべきなのか? それとも、また時期を改めるべきなのか? どちらがいいのでしょうか。
企業視点から見る、転職マーケット
1)固定費をこれ以上増やしたくない
緊急事態宣言はGW明けまでとされていますが、本当に解除されるのか見通しは立っていません。
現状でも売上ダウン、下方修正をしている企業は多いですが、もっと悪化する可能性は高いです。
くわえて、管理職は通常業務+新型コロナウイルス対策と忙しいですが、それ以外の人は通常業務すらままならない状態となっており、現状あまり稼働できない状態でもあります。
もし、景気の回復が遅れるとなると、固定費は増えつづけることに……。
そんな状況ですから、固定費を抱えることになる新たな増員は避けたく、採用はフリーズしているのです。
2)リスクをとれない
今は、企業外部の人と会うこと自体がリスクです。
面接すらできません。
市場の動きも読めないため、会社の成長や立て直しのために人を採用する動きをとる決断がしにくくなっているのです。
転職マーケットで増加傾向にある、求職者のパターン2つ
1)転職に消極的
一般的に多いのは、このパターンです。
実際、今は状況が不透明。不安で動かないという選択を選んでも不思議ではありません。
このような緊急事態でも、今の会社にしがみついた方がリスクが少ないと考える人もいるでしょう。
確かに、現状で転職して新しい会社で成果が出せるかわからないと考えるのもうなづけます。
2)現状を打破したい
現在在籍している会社が経営不振に陥った場合、生活を守る為に急いで社外の機会を探している人も増えています。
実際、売上悪化で倒産している企業もちらほら報道されてきているのが現状です。
積極的に動きたくはないけれど、動かなければいけない。
先行投資したものが回収できない、できなくなりそうな会社にいる方は危機感が高いのではないでしょうか。
転職を現状でも受け入れている会社は「ある」!
では、緊急事態を脱するまで、景気が回復するまで転職は待つべきなのでしょうか?
答えは、NOです!
この経済状況でも採用を止めない会社は存在します。
実はそういう会社が狙い目です。
理由1:「資金力」がある
今のような緊急事態でも採用活動をおこなえる会社は、しっかりと資金力があります。
むしろ、他社の採用が止まっている今が良い人材をとるチャンスと考えているのです。
また、短期的な視点ではなく、未来の成長に投資できる会社とも言えます。
長期視点を持っているので、まだまだこれから伸びていく会社とみていいでしょう。
理由2:補充人員・後任がほしい
緊急事態のため、管理職の仕事は増えています。
と同時に、業務不可とストレスの限界がきてやめてしまう人も少なくありません。
現在のような緊急事態が長期化すればするほどやめる人が増える可能性は高いです。
非常事態だからこそ、コア人材(管理職など)が抜けることは企業にとってピンチであり、早期に補填したいと考えています。
いないと、業務も会社も回らなくなりますからね。
そこで「リプレイスメント採用」で、多少高くても、コア人材を採用しようと動いている企業は少なくありません。
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転職マーケット自体は鈍り、求人数は減っています。
ですが、採用をストップしていない企業も存在するのです。
このタイミングを好機ととらえ、転職や今後のキャリアを考えてみてはいかがでしょうか。