【連載】自分を高く売る

転職の決断を他人からの言葉で変更することで生じる弊害

マネージャー育成コンサルタントの江田泰高です。

前回の記事『転職も今の会社で働き続けるのも、最終的に決断を下すのはあなた自身』で「決断を下したら何があっても貫く勇気と覚悟を持って、最善の選択肢を選ぶようにしましょう」とお伝えしました。

なぜなら、転職活動は内定が出て終わりではないからです。

転職活動で内定が出ると?

転職先への内定が出たら、現在の会社との退職交渉を行なう必要があります。

当然、企業としては即戦力の人材が抜けるため何とか考え直すように説得をしてくることでしょう。

確固たる勇気と覚悟を持たずに退職の意向を伝えると、うまく丸め込まれてしまい退職する機会を逃してしまうことも少なくありません。

外資系企業では、退職を引き留めるために昇給・昇格を認めるなどの交換条件を会社側が提示してくることもあります。

実際に、そういったケースを何回も見てきました。

転職の引き止めは受けない方がいい

転職エージェントの立場から申し上げると、現在の会社からの退職を引き止めるオファーは受けることをお勧めしません。

一時的に給料や待遇が上がるかもしれませんが、社内では「会社を辞めようとした裏切り者」「いずれ辞める人」として認識され、決して良い印象を持たれないからです。

仮に数年後、昇進の候補者として名前が挙がったとしても、辞めようとしていたことが不利な結果をもたらすことは間違いありません。

そもそも、会社が本当にあなたを評価してくれているなら退職を伝える前に正当な報酬を提示しているはずですから。

他人の言葉で、決断を変更すると弊害が生まれる

他人からの言葉で、決断を変更すると必ず弊害が生じます。

目先の利益だけでなく、将来のプラスをしっかりと考えた上であなたは決断したはず。

他人からの言葉に揺るがない覚悟を、きちんと持つようにしてくださいね。

 

ABOUT ME
アバター
Yasutaka Eda
『正しく評価してくれないこの会社に限界を感じたとき読む本』の著者、アトワジャパン株式会社 取締役。元戦略コンサルタント、外資系メーカーでの部長職を歴任。人材育成のプロフェッショナル。