【連載】自分を高く売る

効果的なホウレンソウを行なうために大切なこと2つ

マネージャー育成コンサルタントの江田泰高です。

前回の記事で「ホウレンソウの内容によっては、会社に損害を与えている」とお伝えしました。

では、ホウレンソウを効果的に行うためには、どうしたらいいのでしょうか?

1:情報を咀嚼する

まず大切なのは、前項で説明したとおり、情報を咀嚼して整理することです。

これだけで、ホウレンソウに必要な時間をギュッと圧縮することができます。

その上で、共有すべきか悩んだ際は「相手にとって、知っていないとリスクがあるか?」を自分自身に問うてみるとよいでしょう。

たとえば、相手が上司であれば、業務上のトラブルや他部署からの突発的な依頼などはなるべく早い段階で共有しておいたほうが望ましいです。

一方で、業務上の細かい内容や庶務的な内容については、割愛しても支障ないでしょう。

2:相手が知っているレベルを考える

そして、もう一つ意識すべきなのが、ホウレンソウの粒度感(細かさのレベル)です。

あなたの上司を例にして解説していきましょう。

あなたの上司は、あなた以外にその他のチームメンバーの業務についても見ています。

見えないところで、他部署とやりとりをしています。

あなたが思う以上に色々なことについて知っていますから、あなたが報告した内容を既に上司は知っている可能性が高いです。

これではホウレンソウが、お互いにとって時間の無駄となってしまいます。

一方で、上司が知らない内容であったなら、詳細を説明しないと内容を理解してもらえないですよね。

こういった場合は、細かい経緯や補足説明を割愛し、最低限の説明に留めてホウレンソウをなるべく簡潔におこないましょう。

すると相手から知らない内容に関して、質問が飛んでくるはずです。

質問された際に詳細を話すようにすれば、スムーズに話を進めることができます。

ホウレンソウは事前準備が大切

つまり、ホウレンソウの内容は、相手が既に知っている情報量に依存するのです。

ですが、情報の粒度(細かさ)はこちらからは分かりませんから、相手に決めてもらうように心がけましょう。

この手法は、会社の社長や役員など時間が限られている方と話すときにとても有効です。

重要なポイントのみを話し、相手からの質問に即座に回答できる用意がしっかりとできていれば相手から絶大な信頼を得ることができます。

あらかじめ、詳細や補足説明を別紙としてメールで送付しておくのも良い方法です。

ぜひ試してみてください。

 

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Yasutaka Eda
『正しく評価してくれないこの会社に限界を感じたとき読む本』の著者、アトワジャパン株式会社 取締役。元戦略コンサルタント、外資系メーカーでの部長職を歴任。人材育成のプロフェッショナル。