マネージャー育成コンサルタントの江田泰高です。
前回の記事『期待値を意識した面接対策(1)募集に関する知識や能力を再現できることをPR』で書いたように、求人に合った知識や能力を保有していて再現性も高いことをアピールするは重要です。
しかし、これらだけが面接官の期待値のすべてではありません。
「一緒に働きたい」と思わせることが大切
能力があっても非常識な人と一緒に働きたいでしょうか?
面接に遅刻してくる候補者やヨレヨレのスーツで面接に来る候補者はどうでしょうか?
どちらのケースもあらかじめ、対応することができたはずです。
面接が始まる前からマイナスの評価がつかないためにも、挨拶、服装、言葉遣いなどの「一般的な社会常識」をある程度は理解していることも面接官は期待しています。
その他に私が企業側で採用の面接官をしていた際に、よく聞いていたのは 「当社について、どんなことを知っていますか?」という質問です。
「真剣に入社したいと思っている候補者であれば会社のことをしっかりと調べているので簡単に答えることができるはず」と期待を持って、私は質問していました。
更にいうのであれば、即戦力として期待される中途採用の候補者であればその領域の専門家としての意見について述べることも期待されています。
入りたい会社について語れるだけでもポイントUP
応募する求人について、転職エージェントに確認するのはもちろんですが、その会社の関係者が書いた記事や関連する本を読む、業界関係者にヒアリングする、有価証券報告書を読むなど、やれることはいくらでもあります。
面接の際に、これらの内容を盛り込むだけで印象がガラッと変わってくるのです。
文字にすると当たり前のことのように感じますが、できていない方が非常に多いのが実情です。
プレゼンテーションの成功は、準備で8割が決まると言われています。
過去に転職活動をされたことがある方は、ここまで準備をした上で面接に臨まれたでしょうか。
ご自身を「高く売った」方であれば、 ここまで対応されたはずです。
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企業に入ると昇給するには長い時間が掛かることが一般的ですが、転職であれば面接の結果次第で年収が100万単位で変わってきます。
多くの場合、 翌年以降も年収が下がることはありません。
そう考えるといかに費用対効果の高い時間投資であるかがご理解いただけると思います。
転職でも評価面談でも同様ですが、面接官の「期待値」をどのように上回ることができるかをつねに意識して面接に臨みましょう。