【連載】自分を高く売る

自身の価値を高めたいときに、時間をかけるべきなのは?

マネージャー育成コンサルタントの江田泰高です。

どんなに優秀なマネージャーやベテラン社員であっても、誰もが最初からトッププレーヤーだったわけではありません。

「石の上にも三年」という言葉があるように、プロになるには1万時間かかると言われます。

そんな長い下積み時代を過ごした結果として、現在のポジションにいるのです。

10,000 時間で「中堅社員」

一般的な企業で考えると、8時間勤務×250営業日×5年 =10,000 時間。

実際に入社5年目あたりからは「中堅社員」と呼ばれ、業務の中核を担っていきます。

業務量が多い場合や個人で仕事に関する勉強などをしている場合は、5年より早く一人前になることもありえます。

転職市場でも、3〜5年目の社員で同じ業界・業種であれば、経験者としてより良い待遇で迎えられる可能性が高いのが現状です。

ですから、まずは1万時間を消費することを考えましょう。

特定の領域に時間を費やそう

特に大事なのが「特定の領域」で、1万時間を消費することです。

さまざまなことに手を出すと、キャリアやスキルの分散投資になってしまいます

これは、非常に効率の悪い投資です。

例えば、5年間で英語をしっかりと学び、ビジネスで英語を使えるレベルになったAさんと、5年間で英語・中国語・フランス語を初級程度使えるようになったBさん。

どちらのほうのマーケットバリューが高いでしょうか?

それは、明らかに英語をビジネスレべルで使えるAさんです。

自身の価値を高めたいのであれば、「どこに」時間をかけるかを意識してください。

時間の使い方ひとつでマーケットでのあなたの価値は大きく変わってくるのです。

 

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Yasutaka Eda
『正しく評価してくれないこの会社に限界を感じたとき読む本』の著者、アトワジャパン株式会社 取締役。元戦略コンサルタント、外資系メーカーでの部長職を歴任。人材育成のプロフェッショナル。